「これからはIQよりEQ(心の知能指数)の時代」と言われることが増えました。ここで大事なのは、EQを“ふわっとした性格論”にしないこと。心理学の文脈では、EQ(Emotional Intelligence / Emotional Quotient)は 感情に関する情報を扱い、思考や行動に活かす力として定義されます。たとえばAPA(米国心理学会)の辞典でも、感情情報を処理して推論などに用いるタイプの知能として説明されています。 dictionary.apa.org
そして僕がずっと言い続けてきた下記の核は、ここにピタッと接続します。
心の知能=「心を知る能力」
心を知る → 心を理解する → まず一番身近な「自分の心」を理解する → その力が「他人の心を知る力」にもつながっていく
この記事では、この流れを「心理学の枠組み(裏付け)」と「実践手順」に落とし込んで、ちゃんと伝わる形に仕上げます。
そもそもEQ(感情知能)って何?
研究の世界ではモデルがいくつかありますが、最も基本形としてよく参照されるのが **能力モデル(ability model)**です。これは、感情を役立つ情報として扱う“能力”としてEQを捉えます。
代表的な整理は、以下の4つ(いわゆる四枝モデル)です。
- 感情を正確に知覚する(perceiving)
- 感情を思考に活かす(using / facilitating)
- 感情を理解する(understanding)
- 感情を調整・マネジメントする(managing)
この枠組みは、感情知能の入門的な解説やレビューでも繰り返し示されます。 scholars.unh.edu+2eqpower.ch+2
ここで注目してほしいのは、EQの土台に 「感情を知覚し、理解する」 が置かれていること。
つまり、僕が言う 「心を知る能力」 は、まさにEQの中核(特に1と3)なんです。
(サヨナラ・モンスターの取り組みもここに深く関係しています)
「心を知る能力」としてのEQ:最初にやるべきは自分の心
ここから、僕の主張を記事の骨格として明確化します。
心を知るとは何か
心を知るとは、「今の自分の内側で起きていること」を言葉にできることです。
(書き出せることも)
- いま何を感じている?(感情のラベリング)
- その感情はどのくらい強い?
- 何が引き金だった?
- その奥にどんなニーズがある?(安心、尊重、つながり、達成、休息など)
この“内側の読解”ができるほど、感情は「正体不明の嵐」から「扱える情報」に変わっていきます。
サヨナラ・モンスターの取り組み、教材本編「必ずメモしておくこと」から始まり、付属ツールでの「サヨナラ・モンスター入力・管理」、そして「まとめ」、これが、自分の心を知る、言葉にする、書き出すってことです。これにより、感情も含め、「正体不明の嵐」から「扱える情報」に変わります。
「自己理解」がEQを伸ばす理由(裏付け)
研究的にも、感情への気づき(emotional awareness)が高いほど、感情の自己調整がしやすいことが示唆されています。たとえば感情認識・感情意識の測定と理論をまとめたレビューでは、感情への気づきが自己調整を助ける方向の証拠があると述べられています。 PMC
だから、自分の痛みや悲しみに気づき、深く知ることも大事なんですよ!
雑に言うとこうです。
- 自分の感情を「何が起きてるか分からない」と感じている状態だと、対処は運任せになりやすい
- でも「これは不安」「これは恥」「これは悔しさ」と特定できると、必要な対処が選べる
- その“選べる”状態こそが、EQ(感情を扱う知能)として機能している
自分の心を理解すると、なぜ他人の心にも強くなるのか
僕が一番伝えたいのはここです。論理をハッキリさせます。
1) EQの定義自体が「自他の感情」を含んでいる
感情知能の古典的定義のひとつには、自分と他者の感情をモニターし、区別し、情報として使うという考え方が含まれています。 SAGE Journals
つまり、「他人の心を知る」は、EQの外側じゃなく、最初から中に入っている。
2) ただし“他人の心”は直接見えない。だから近道は「自分の心」
他人の感情は、表情・声・行動・文脈などから推測します。でも推測の精度は、観察力だけで決まりません。
- 「自分が不安のとき、体はどうなる?」
- 「自分は傷つくと、どんな言い方になる?」
- 「本当は何を求めていた?」
こういう内側のパターンを理解している人ほど、他人の反応を見たときに「これは不安かも」「これは防衛かも」と仮説が立ちやすい。
要するに、
自分の心を理解するほど、感情の“辞書”が増える
→ 他人の心の読み取り精度が上がる
→ 共感と境界線(巻き込まれない線引き)も上手くなる
これが、僕の言う
「まず自分の心 → それが他人の心へつながる」 の構造です。
「IQよりEQ」と言われる背景を、誇張せず正確に言う
誤解されやすいので、ここも丁寧に。
- EQはIQの代替ではありません
- でも、仕事・学習・健康・人間関係の結果はIQだけでは決まらず、EQが関係する領域がある
たとえば職務成績や仕事関連の成果との関連を扱ったメタ分析(複数研究を統合する方法)では、EI(EQ)が仕事のパフォーマンスなどの指標と関連することが報告されています。 サイエンスダイレクト+1
だから現実的な結論はこうです。
IQで“解ける問題”は増える。
EQで“こじれる問題”が減る。
そして、こじれる問題が減るほど、IQも本来の力を発揮しやすくなる。
サヨナラ・モンスターでEQ(心を知る能力)が伸びるポイント(どの作業が、どの力に効くか)
ここまで読んで、「じゃあ“自分の心を深く理解する”って、具体的に何をすればいいの?」と思った方へ。
販売者の立場から、セルフヘルプ教材 『サヨナラ・モンスター』 が、EQ(=心を知る能力)を伸ばす導線としてどこに効きやすいかを、公開されている説明に沿って整理します。 sayonara-monster.xyz+1
まず前提:EQは「心を知る能力」=最初は“自分の心”を知ることから始まる
EQを「心を知る能力」と捉えるなら、最初の一歩はとてもシンプルで、
自分の心を知る → 自分の心を理解できる → その延長で他人の心も分かりやすくなる
という順番になります。
心理学でも、感情知覚→感情理解→感情調整…のように、土台から積み上げる枠組みが語られます。 ResearchGate+1
サヨナラ・モンスターは「書くこと」で“無意識の意識化”を進め、根の部分に触れる設計
サヨナラ・モンスターの説明では、心の深い部分(無意識)にある「纏まり(認知も含む)」が問題を起こしており、書くことを通して根にあるものを変えることで問題が減る、という考え方を明記しています。 sayonara-monster.xyz
そして入口が、いわゆる「必ずメモしておくこと」からのスタートです。ここでは、怒り・悲しみ・本心・欲求・決意など、“本当の気持ち”をメモすることを語っています。 〖公式〗恐怖克服「サヨナラ・モンスター」
EQが伸びる期待が持てる作業(対応表)
ここからが重要なので、EQ(心を知る能力)のどの要素に当たりやすいか、対応づけます。
- 「必ずメモしておくこと」=自己の感情を“検知して言語化する”練習
自分の内側に起きている反応を拾って言葉にする。これがEQの土台です。 〖公式〗恐怖克服「サヨナラ・モンスター」 - 付属ツールへの入力・管理=感情と認知の“まとまり”を見える化して扱う練習
購入者はログインして「付属ツール(サヨナラ・モンスター入力・管理)」で1つずつ変えていく、という導線があります。 sayonara-monster.xyz+1
このプロセスは、「感情が起きる→その背後の思い込み(認知)も含めた塊を理解する→扱い直す」という流れを作りやすい。 - チェックシート等=自己理解の抜けを点検し、自己調整を“実行”に落とす
購入者限定のチェックシートは「自己認識や自己理解を深める」ために重要だ、という説明があり、できている/できていないを把握する設計です。 〖公式〗恐怖克服「サヨナラ・モンスター」
これは「分かった気で終わらず、行動・習慣へ落とす」=EQの実装面を支えます。 - “複数要素を組み合わせる”=深い更新が起きる条件を揃える発想
「眠たい書き換えでは変わらない」「条件を揃える」「複数のことが組み合わさって書き変わる」といった趣旨の説明があります。 〖公式〗恐怖克服「サヨナラ・モンスター」
EQの観点でも、単発より「繰り返し・条件設計・感情が動く体験」を重ねる方が伸びやすい、という考え方と相性が良いです。
補足:書くことの研究的な位置づけ(誇大にしないために)
「書くこと(エクスプレッシブ・ライティング)」は研究が多く、平均としては小さめの効果が報告される一方で、条件や個人差で結果が変わります。 SPARQ+2bpb-us-e2.wpmucdn.com+2
だからこそサヨナラ・モンスターでは、書くことを起点にしつつ、記録・入力・点検などを組み合わせて「深まりやすい条件」を整える、という思想が強調されているのだと捉えています。 〖公式〗恐怖克服「サヨナラ・モンスター」+1
※もちろん、体験談は個人の感想で、効果を保証するものではない点も明記しています。 〖公式〗恐怖克服「サヨナラ・モンスター」
実践:EQを伸ばす最初のトレーニングは「心を言語化する」
自分の心を理解する力は、才能というより習慣で育つスキルです。おすすめは短くていいので、毎日「心を文字にする」こと。サヨナラ・モンスターの購入者の方は、教材本編で伝えている「必ずメモしておくこと」を習慣にしてください。毎日文字にしてください。
感情を書き出す方法(いわゆるエクスプレッシブ・ライティング/筆記開示)は、研究レビューやメタ分析でも一定の効果が検討されてきました(効果は小さめ〜状況次第、という整理が多いです)。 PubMed+2cssh.northeastern.edu+2
5分の「心を知る」テンプレ
- いまの感情:例)不安/悔しさ/焦り
- 体の反応:例)胸が詰まる/肩が硬い
- 頭の中の言葉(自動思考):例)「嫌われたかも」
- 本当のニーズ:例)安心したい/尊重されたい
- 次の一手(最小行動):例)深呼吸→10分だけ着手、確認の一言を送る
これを続けると、僕の言う「心を知る能力」が育ちます。
そして“自分の心が読める人”は、自然と“他人の心も読みやすくなる”。この順番がいちばん強いです。
まとめ
僕の主張を一行で言い切るなら、こうです。
EQ(心の知能)=心を知る能力。
まず一番身近な「自分の心」を深く理解することが、心を知る能力を育て、やがて他人の心を知る力へつながっていく。
EQを高めたいなら、最初の一歩は派手なコミュ力でも、ポジティブ思考でもなく、自己理解。
心を知る → 心を理解する → 心を扱える → 人間関係も整う。
この流れを、今日から小さく回し始めてください。
参考リンク(根拠として読めるもの)
- APA辞典:Emotional Intelligenceの定義 dictionary.apa.org
- Salovey & Mayer(1990):感情知能の枠組み(自他の感情を扱う発想) SAGE Journals
- Mayer(解説PDF):四枝モデル(知覚→活用→理解→マネジメント) scholars.unh.edu
- Noba Project(Brackett ほか):四枝モデルの教育的まとめ Noba
- 感情の気づきと自己調整(レビュー):感情への気づきが自己調整を助ける示唆 PMC
- EIと仕事成果の関連(メタ分析/レビュー例) サイエンスダイレクト+1
- 筆記による感情処理(メタ分析/レビュー、APA解説) PubMed+2cssh.northeastern.edu+2
- 1. dictionary.apa.org https://dictionary.apa.org/emotional-intelligence
- 2. scholars.unh.edu+2eqpower.ch+2 https://scholars.unh.edu/context/personality_lab/article/1007/viewcontent/RevEIWebsite__What_is_EI_2017_07_13_1001.pdf
- 3. PMC https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC8395748/
- 4. SAGE Journals https://journals.sagepub.com/doi/10.2190/DUGG-P24E-52WK-6CDG
- 5. サイエンスダイレクト+1 https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0191886917302829
- 6. sayonara-monster.xyz+1 https://sayonara-monster.xyz/
- 7. ResearchGate+1 https://www.researchgate.net/publication/26800394_Health_effects_of_expressive_writing_on_stressful_or_traumatic_experiences-A_meta-analysis
- 8. SPARQ+2bpb-us-e2.wpmucdn.com+2 https://sparq.stanford.edu/sites/g/files/sbiybj19021/files/media/file/baikie_wilhelm_2005_-_emotional_and_physical_health_benefits_of_expressive_writing.pdf
- 9. PubMed+2cssh.northeastern.edu+2 https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/17073523/
- 10. Noba https://nobaproject.com/modules/emotional-intelligence
